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小原さんの牛乳

(1995年5月20日 地元紙「郷土新聞」コラム「窓」より)

 JR菊川駅から1キロほど東に行った県道沿いに「こはら商店」という小さな店がある。小綺麗な店内には菓子を中心に、ちょっとした贈答品や食品が置いてある。店主は小原猛さん。

 私の恩人である。

 私はこはら商店から卸される「こはら牛乳」を5歳の時から13歳までの8年間、牛乳配達をした。「配達をした」というより「させられた」というのが本当である。私には姉と兄がいるが、我々3人が牛乳配達をしなくてはならなくなった理由は、父のたった一言「お前達はなんの取り柄もないんだから牛乳配達をしなさい」だった。

 牛乳配達といっても、五歳の私の担当はほんの4、5軒だった。兄や姉はもっと配っていたのだろう。

 私が2年生になった年、姉が中学生になり、配達から「引退」した。姉の担当分を兄と私が引き継いだのだが、私はあの時の姉の笑顔が忘れられない。4年生になり、兄が中学へ行くと彼も配達をやめた。私一人になった。心から「末っ子は損だ」と思った。

 配達は死ぬほど嫌だった。雨が降り、びんを割ったりすれば泣きたくなったが、割った分はしっかり給料から天引きされた。私は幾度かストを決行した。勇気のいる抵抗であり反乱であった。が、そのたびに母が犠牲となって配ってくれた。

 父にバレないようにと。

 父は厳しいだけだったが彼女は優しかった。

 8年が経ち、私は中学生になった。入学後のある日、先生に言われた。「アルバイトは禁止のはずだぞ・・・」

 以来、私は配達をやめた。

 8年間の「給料」は郵便局に貯金されていた。それなりの額になっていたが、大学の時、1学期分の学費として一瞬にして消えた。

 あっけなかった。

 今年度から学校の週休2日が月2回になる。子供に「ゆとり」を与えようと。授業内容も受験制度も変えず、ただ休みを増やすことが「ゆとり」なのか。教育者側に「ゆとり」はあるか・・・。

 私は、あの8年間を与えてくれた小原さんと両親に感謝したい。自らが、一児の父親になった今、心からそう思えるようになった。

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