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2008/02/21 (No.89)
「道路建設 vs ガソリン値下げ?A」 3月31日の年度末を目前にして、ガソリン税の暫定税率や道路特定財源に ついて議論が白熱してきた。今月もこの問題を議論したい。 争点は明確だ。「暫定税率を今後も10年間延長する」のか、それとも「 34年ぶりに暫定税率を廃止する」かだ。「税金を集めて使う側(政府や地 方の役所)」と「税金を払う側(自動車ユーザーや納税者)」に立つかで 意見は180度違ってくる。 税金を集めて使う側に立てば、暫定税率の廃止により約2.6兆円の税収 減になり、道路建設等に大きな影響が出る。特に、道路特定財源に道路予 算の多くを頼る地方自治体には暫定税率廃止は“死活問題”である。よっ て、国土交通省や地方自治体は、暫定税率は今後10年間維持し、1リットル 当たり53.8円の“ガソリン税”等の継続により、年間5.6兆円、10年間で59 兆円(政府試算)の道路予算を確保すべきと主張する。 一方、税金を払う自動車ユーザーの側に立てば、34年間も「暫定税率」 に協力してきたが、いつまで“暫定”を続けるのか、なぜ道路予算だけ“ 特定財源”として特別に徴税するのか、なぜ一般財源で道路を造らないの か等の疑問がある。「必要な道路予算」と言いながら、必要以上に立派な 地方の“補助金道路”や、年度末に繰り返される無駄な道路舗装、そして 役人の宿舎建設など、不適切な予算執行の現実も許せない。更に、道路整 備のために払ったはずの“自動車関連税”が一般財源化により道路整備以 外に利用されるのも納得がいかない。加えて最近のガソリン高騰。役所の いう「暫定税率廃止による2.6兆円の税収減」は、納税者の側に立てば「2. 6兆円の減税」ということに他ならないのである。 両者にはそれぞれ理屈がある。しかし、暫定税率延長を目指す政府側に は絶対的な瑕疵がある。それは課税における透明性や納税者に対する説明 責任の欠如だ。言うまでもなく、税金は納税者の理解と納得のもとに徴収 されるべきである。しかし、総額で約9兆円にもなる自動車関連緒税制度 は複雑怪奇極まりない。いわゆる“ねじれ国会”でガソリン税の問題が注 目され、初めて自動車関連緒税の不可解な仕組みに気付いた方も少なくな いはずだ。車を所有するだけで課される車体課税は、自動車取得税、自動 車重量税、自動車税、軽自動車税、消費税と5つもある。ガソリン等にか かる燃料課税も揮発油税、軽油取引税、石油ガス税、地方道路税、消費税 となる。特に取得価格の5%を課される自動車取得税は消費税との二重課 税になっていることや、購入していないガソリン税にまで消費税を更に課 す“tax on tax”のカラクリを、一体どれ位の納税者が理解し納得してい るだろうか。 いかなる場合でも、納税者の理解を得ず、誤魔化すような課税は許され るべきでない。 |
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