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2009/02/23(No.98)
「納税者への説明責任を果たせ」 中川前財務大臣のG7記者会見での醜態と、麻生総理の“ブレる姿勢”のために、内閣 支持率の下降が止まらない。未曾有の経済危機の中、今日明日の生活のために1円単位で 節約をし、家計をやり繰りしている国民からすれば、まったくふざけた状態だ。「政治の 側の危機感と緊張感の無さ」に、内閣だけでなく、政治そのものへの信頼度がすっかり失 われてしまっている。私を含め、すべての国会議員と官僚にその責任がある。 今の政治に欠如しているのは、納税者への「透明性と説明責任の欠如」だ。国会の使命 は、つまるところ、「立法作業」と、納税者の代表としての「税金のチェック」に尽きる。 総理や大臣の発言だけでなく、この「法と税」の透明性と説明責任の欠如こそが、今の政 治の最大の問題点ではないか。「税を集めて使う側の論理」ばかりが横行し、「税を払う 側の論理」は忘れさられているのだ。 具体例で考えたい。国会では、平成21年度の予算審議が行われている。既に過去の話の ようになっているが、昨年末にこの予算案をつくる際、「たばこ税」の増税が大きなテー マの一つになった。「喫煙=健康悪」というイメージから、税収不足になるたびに安易に 唱えられるのが、たばこ税の増税論だ。 「たばこ事業法」では、たばこのパッケージに、その銘柄のたばこに含まれるタールや ニコチンの分量に加え、喫煙が人に及ぼす健康被害の可能性についての明記を義務付けて いる。「マイルドセブン」の場合、「タール10mg・ニコチン0.8mg」とあり、包装箱 の3/10以上にわたって、「喫煙は、あなたにとって肺がんの原因の一つとなります。疫 学的な推計によると喫煙者は肺がんにより死亡する可能性が非喫煙者に比べて約2倍から 4倍高くなります」と具体的に明記されている。 しかし、そのたばこに一体いくらの税金が課せられているか説明する表記は全くない。 たばこに課せられる税には、消費税のほか、国・県・市町村のそれぞれの税収になる「た ばこ税」、旧国鉄の債務返済などの財源として導入された「たばこ特別税」がある。そし て、これらの税の総額が価格に占める割合は、実に6割を超えている。何故、たばこの価 格の過半を占める税金の詳細についても明示を義務付けないのだろうか。 私は、一箱300円の「マイルドセブン」であれば、「タール10mg・ニコチン0.8mg」 の表示に加え、例えば「このたばこの価格には、国たばこ税71.04円、地方たばこ税87.44 円(内都道府県たばこ税21.48円、市区町村たばこ税65.96円)、たばこ特別税16.40円消費 税14.29円が含まれています。一箱あたりの税負担合計は189.17円で価格全体の63.1%を占 めます」と記すべきだと信じる。そして、課税の理由や使い道について明快に説明するこ とが政府の義務ではないだろうか。 健康のために禁煙が奨励されているのは承知している。今回、私が提起したいのは、喫 煙の是非ではなく、税に対する“取る側”の説明責任と納税者の知る権利の問題である。 同様のことは酒税やガソリン税等についても言える。納税者への「透明性と説明責任」を 放棄した政府を、国民が信頼するはずがない。 |
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