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2009/03/30(No.99)
「直轄事業を見直せ」 国直轄の公共事業費の一部を地方自治体が負担する制度を見直すべきとの声が高まって いる。国の直轄事業に対する地方負担金とは、道路建設や治水事業など国が直接行う事業 に対し「受益者になる地元の自治体も一部負担しなさい」との理屈で都道府県や市町村が 国に支払っているものだ。一般国道の新設や護岸工事などの河川整備事業の場合だと総事 業費の1/3を地方が負担しなくてはならないし、港湾整備等に至っては負担率が1/2 にもなる。平成21年度予算での直轄事業負担金総額(都道府県分)は1兆260億円で、その 内訳は「道路」に5,063億円(49.3%)、「河川」に1,382億円(13.5%)、「ダム」に644 億円(6.3%)、「港湾」に422億円(4.1%)、「砂防」に262億円(2.6%)等となっている。 知事らが問題視する一つ目の問題は、この負担金の不透明さだ。地方の財政状況に配慮 することなく、直轄工事の出来高に応じて請求書が国から一方的に送りつけられるのだが、 その明細を知らされることがないまま、地方自治体は負担金を機械的に支出しなくてはい けないのだ。貴重な県民税を国に“上納”しなくてはならない県にしたらたまったもので はないし、何よりも血税を納めている納税者に説明責任を果たすことができない。ここに も「税金を払う側の視点」が無視され「税金を集める側の論理」だけがまかり通る中央集 権の悪しき行政文化が垣間見えるのだ。 もう一つの問題は、受益者負担の原則に反し、本来国が負担するべき費用に対しても地 方に押し付けている点だ。道路や治水などへの地元負担は百歩譲って認めるとしても、地 方整備局の職員(国家公務員)の給与や職員の宿舎の建設費、事務所の建て替え費等まで、 なぜ地方が負担しなくてはならないのか・・・。地方分権推進委員会等の調査では、香川 県や新潟県では国の出先機関の庁舎の引越し代まで請求されていたことが判明し、知事ら の怒りはピークに達している。 静岡県の場合、平成19年度では、道路関係で三遠南信自動車道の474号三遠道路(50億円) や静清バイパス(61億円)の事業等が対象になり、治水事業では狩野川(神島地区・原木 地区)の床上対策事業(6億円)や天竜川ダム再編事業(9.5億円)など、港湾関係では清 水港の国際海上コンテナターミナル(27.8億円)御前崎港の防波堤(7.6億円)などが対象 になっている。静岡県がこれら国の直轄事業へ払った負担金の総額は約231億8千万円(19年 度決算)にも及ぶ。貴重な県民税が一体「何処へ」「いくら」「どのように」使われている のか、納税者である県民は知る権利が当然あるし、国は県に、県は県民に説明する責任がある。 「地方分権」や「地域主権」、「歳出削減」や「財政再建」等、響きはいい言葉が総理 や大臣の所信表明演説から聞こえてきた。この言を信じたいが、ならば、これら現在の国 と地方を取り巻く補助金や負担金制度のありのままの姿を、全てオープンにすることから 始めなくてはならない。 |
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